参謀ヘルガ(その1)

リングにかけろ1

一介の参謀に過ぎず、フィニッシュブローを持たないにもかかわらず世界連合ジュニアの一員となり、特に中盤以降はスコルピオンをも凌ぐ活躍を見せていたドイツ軍団の参謀ヘルガ。ファンも非常に多いキャラなので、今回は彼について取り上げてみたいと思います。

ちなみに今「彼」と書きましたが、ドイツで“HELGA”は女性の名前に多く使われているため、ヘルガを女性だと思っている方も少なからずいるようですが、リングにかけろ2で登場した息子もヘルガだったことから、ヘルガは「名字」だということが明らかになりました。なので、れっきとした男性ですw

さて本題ですが、アインシュタインの生まれ変わりと言われるIQ300の超天才ヘルガは、世界大会準決勝・日本対ドイツにおいて、その頭脳を駆使して、物理学の法則を応用した作戦で日本ジュニアを翻弄していきます。

しかし「飛び上がるマネをしただけ」と、少し考えれば誰でも分かるような策で、石松あたりに裏をかかれるなど、「本当にIQ300なのか?」という場面も多々あったわけですが(詳しくはゲーリング@ドイツJr.参照)、その後の描写を見ると、それもやむを得ないかもしれません。

というのは、竜児と剣崎のタイトルマッチの際に、世界最高の権威と言われるシュタイン博士から助言を求められたり、またリングにかけろ2ではドイツの誇る天才医師と評されているように、ヘルガの専門は「医学」なのですね。なので専門外である物理学で失敗をしたからといって、その天才性を疑うのは酷というものだと思います。

ところで、IQ300の天才参謀と言えば常に冷静沈着というイメージがありますが、ヘルガの場合はむしろ一般人以上に動揺したりうろたえてしていることが多く、いつも「あうっ!」などと叫んでいるような気がしますw まあ、そのあたりのギャップも彼の人気の要因の一つなのかもしれませんね。

加えてただの頭でっかちではなく、他人に指示するだけに留まらず自らもリングに上がり、ブーメランスクエアーを食らうリスクを背負いながらも、自らの法則の正しさを証明しようという姿も好感が持てました。

また、スコルピオンとの信頼関係が素晴らしいです。ゲーリングが敗れてドイツチームの敗退が決まった際、自らの野望が閉ざされ腸が煮えくりかえる思いなのをこらえて、部下のヘルガをいたわるスコルピオンは、まさに上司の鏡と言えるのではないでしょうか。さすがドイツ軍団30万人を統括する英雄のことはあります。

さらに十二神戦の際に二人はテレパシーのようなもので会話をしており、単なる総統と参謀という関係を超えた、固い絆を感じさせてくれました。

それと世界大会の際にはアインシュタインアカデミーでヘルガと主席を競い合ったというキャサリンなる女性が登場しており、リングにかけろ2でヘルガの息子が登場した際には「母親はキャサリンでは?」と思ったものですが、残念ながらそのような描写はありませんでした。

さて、世界大会終了後、ご存じのように日本ジュニアはギリシャ十二神と対戦することになり、世界連合ジュニアが結成されるわけですが、冒頭にも書いたとおり、ヘルガは一介の参謀にすぎないにもかかわらず、ブラックシャフトやドン・ジュリアーノなど各国のトップを差し置いて、そのメンバーの一員となります。これはなかなかの大抜擢と言えるのではないでしょうか。

ということで次回はその十二神戦や最後の竜児対剣崎のタイトルマッチ、および読んでいない方も結構多いリングにかけろ2におけるヘルガの活躍について書いてみたいと思います。

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