本ブログはこのたび3周年を迎えることができました。このような内容が極めて限定されたブログwを3年間も続けることができたのは、ひとえに皆様からの温かいコメントに支えられてのものだと、心より感謝しております。
特に「このブログを読んでリンかけ熱が再燃しました」「再び中古でコミックスを買い揃えました」などのコメントをいただくと、多少なりとも何かのお役に立てたのかなと、とても嬉しい気持ちになります。今後もマイペースで更新を続けていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
ということで、3周年にふさわしいお題は何かないかと考えた結果、今回は日本ジュニアのモットーとも言える「完全勝利」について書いてみることにしました。

以前に「リングにかけろが爆発的な人気を博したのはボクシングに団体戦という概念を持ち込んだから」という趣旨のことを書きましたが、個人的には、それと同時に非常に重要だったのがこの「完全勝利」という概念だと考えております。
通常、5対5の団体戦で決勝試合を盛り上げようと思えば、2勝2敗の状況で決勝を迎えなければなりません。具体的に言うと、竜児対敵の大将の決勝戦を盛り上げるためには、さすがに剣崎は負けないでしょうから、志那虎、河井、石松のうち2人を強引に負けさせないとならないわけですね。

まあ、最初はそれもいいかもしれませんが、毎回3人のうち2人が咬ませ犬にされる展開が何回も続くと食傷気味になって、正直、さすがに面白いものではないと思うのですよ。
かといって、これを避けようとすると3勝した時点でチームの勝利が確定して、残り2戦が消化試合になってダレてしまう・・・このジレンマを解決する手段として「目標はあくまで完全勝利のみ」というポリシーは有効かつ実は非常にエポックメイキングなものだったのだあと、車田先生の発想には改めて感服してしまうのでした。

話はそれますが、当時リングにかけろで世界大会が開幕した頃、人気野球漫画の「ドカベン」では常勝・明訓高校が弁慶高校に敗れるという「事件」が起きました。これには私も大きなショックを受けたのですが、後日、水島新司先生は「常勝無敗はファンのみんなの夢だったので、やはり負けさせるべきではなかった」と後悔していたそうです。

一方、日本ジュニアの面々は日米決戦での結成以降、竜児と剣崎のタイトルマッチや剣崎と石松のケンカなどの日本ジュニア同士の闘いを除けば、最後まで無敗を貫いたわけで、今になって考えると、負けなくて本当に良かったと思います。ただその意味では、リングにかけろ2であっさり無敗が途切れてしまったのは、ものすごく複雑な気持ちにさせられましたが。

さらに話は変わって、リングにかけろがアストロ球団の影響を強く受けているのは周知の通りですが、車田先生はアストロ球団という作品全体のポリシーである「一試合完全燃焼」に匹敵する「何か」をリングにかけろにも与えたかったのではないかと個人的には推測していまして、その結果が「完全勝利」だったのではないかと考えたりもしています。

リングにかけろは来年末に連載開始50周年を迎えますが、本ブログも最低限そこまでは頑張りたいと思いますのでw改めて今後ともよろしくお願い申し上げます。
