知り合いに「リングにかけろって知ってる?」と尋ねると、「ああ、窓ガラスを破って吹っ飛んでいくヤツね」と結構な頻度で言われるくらい、フィニッシュブローを食らった相手が体育館の窓ガラスをぶち破って場外に飛ばされるというシーンは、「リングにかけろ=窓ガラス」というイメージを植え付けるくらいインパクトのあるものでした。
私自身も実際にそうだったので、これほど印象が強いということは、さぞかし何十回も窓ガラスをぶち破っていたのだろうと改めて見直してみると、実は窓ガラスのシーンは4回だけでした。しかも全て世界大会でのもの。
たしかに考えてみれば、屋内での試合は日米決戦と世界大会くらいだけだったので(影道戦は万博跡、十二神戦は富士の裾野、剣崎VSジーザスは後楽園球場)、回数的にはそんなものなのかもしれませんが、連載当時、わずか3ヶ月程度の間に連続して4回も窓ガラスをぶち破ったので、そのイメージが定着したのかもしれません。
で、記念すべき第一回の窓ガラスは、世界大会での竜児対イタリアのドン・ジュリアーノ戦です。ニュースーパーブロー・ブーメランスクエアーが「危険すぎる」と打つのを躊躇する竜児に対し、剣崎が「ドンも反射神経いいから大丈夫じゃね?」 と進言してw打った結果がこれでした。
リングにかけろ2では晩年のドンが「どんな銃弾よりもブーメランスクエアーが一番キツかった」と言っていましたが、まあ、そうでしょうねえ。
続いてはドイツ戦での剣崎VSスコルピオン。おそらく多くの方はこれが一番印象が強いのではないかと思いますが、かのギャラクティカマグナムのお披露目回です。パンチの風圧でバカスカ壁に穴を開けた後
これ、最高でした。後でまた書きますが、「リングにかけろ=ギャラクティカマグナム」のイメージが植え付いているのも、このシーンのインパクトがあまりにも強すぎたからだというのは間違いないでしょう。
そしてこの後、剣崎VSテーセウス、竜児VSアポロンでまたまた窓ガラスををぶち破るのですが、特筆すべきはアニメ版のアポロンです。全てを出し切ったアポロンは満足げに笑みを浮かべながら窓ガラスを破っていきます。原作には無かった描写ですが、これがすごくいいのですよ。漫画は読んだけどアニメは観ていないという方も結構多いので、ぜひご覧になることをお勧めします。