誰か止める奴は・・・

雑記

おそらくエヴァあたりからの傾向だと思うのですが、最近の漫画やアニメは至る所に伏線がちりばめられていて、ネット上ではさまざまな考察が行われています。また矛盾も少なく、ほぼ全てのことに整合性が取れているのも特徴と言えるでしょう。

もちろん、それはそれで面白いですし、私自身も好きなのですが、伏線を見逃さないようにと、常に一言一句や背景の描写などに注意を払っている感じで、少々気疲れしてしまうのも偽らざる感覚です。

対してリングにかけろをはじめ昭和の作品は得てして矛盾や突っ込みどころのオンパレードではあるものの、「おおっ!何かよく分からないけどすごいぞ!!」というパワーを感じさせてくれて、最近の作品に食傷気味の時に観ると、ちょっとホッとした気分になります。

ただ中には「いくらなんでもこれは・・・」を通り越して、「誰か止める奴はおらんかったんか!?」というレベルのものもありまして、今回はそのうち2つを紹介してみたいと思います。

まず一つ目は、最初の放映開始から半世紀以上を数える伝説の特撮番組「仮面ライダー」から、第60話「怪奇フクロウ男の殺人レントゲン」です。

「地球が太陽に最も近づく時に全国の時計台を爆破すると、それに連動して一般家庭などにある普通の時計も爆発する」とのことで、ショッカーはフクロウ男に時計台の爆破を命じます。

私は小学校5年生の時にこの回をリアルタイムで観ていたのですが、子ども心に「いやぁ、さすがにそれは無いのでは」と考えるほど、無理のある作戦だったのではないかと。これ、制作スタッフの中に「時計台を爆破しても家の時計は爆発しないと思います」と進言する人はいなかったんでしょうかねぇ?

進行が押していて細かいことに突っ込んでいる余裕が無かったのか、はたまた監督や脚本家の意向が絶対で逆らえなかったのかは定かではありませんが、まあ子どもでもおかしいと思うようなことを普通に物語にしてしまうというのは、ある意味すごい才能だと思います。

そして2つ目は、「アパッチ野球軍」の最終回ですね。モンキーという身の軽い選手がおりまして、9回裏、彼は最終打者の大飛球を追ってフェンスを駆け上り、バックスクリーンのところで打球をキャッチ。「取ったぞ~!!」そして審判の判定はなんと

「アウト~!!」

現在よりも、はるかに野球人気が高かった時代。誰一人野球のルールを知らなかったというのはちょっと考えにくいのですが。絵コンテを見た段階で「あのぅ・・・これはホームランですよ・・・」と言う人は必ずいたはずなのですけどねぇ。しかも感動の最終回。これが堂々と放送されてしまうとは、本当に古き良き時代です。

今回は2つ紹介させていただきましたが、まだまだすごいのがあるので、また折を見て書いていきたいと思います。

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