神技的ディフェンス

リングにかけろ1

志那虎と言えば、ローリングサンダー、スペシャルローリングサンダーと並んで有名なのが「神技的ディフェンス」。

志那虎パパ曰く、「真剣を相手に見切りを会得したのでボクサーのパンチなど当たるはずがない」とのことですが、「体はともかく椅子にも血が付いていないとは、一体どういう避け方をしているんだ?」とか、「いくら素早く避けたとしてもすり抜けたようには見えないのでは?」など、連載当時から結構突っ込みどころが満載でしたw

それはともかく、先日この神技的ディフェンスついてTwitterでツイートしたところ、そもそもこれって何て読むの?「かみわざてき」?「しんぎてき」?などのリプを何件か寄いただきました。加えて改訂版では名称が「神技ディフェンス」に変更になっている問題などもあるので、今回はこれらについて簡単に私見を述べてみたいと思います。

まず読み方ですが、結論を先に言ってしまうと、「神技」は通常「しんぎ」と読みます。ですので「しんぎてきディフェンス」が正しい読み方ということになるかと。また類義語として「神業」がありますが、こちらの読み方は「かみわざ」です。

意味合いの違いとしては、神技は、本来神様にしか出来ないようなことを「人間」が行うこと。一方神業は神様自身が行う所業ということのようです。で、志那虎は人間なので、この場合は神技=「しんぎ」になるわけですね。

ただ、リアルタイムで読んでいた世代では、このような解説が無くとも「そういえば何となく『しんぎてき』と読んでいたなぁ」という方も多いと思うのですが、それもそのはず、週刊誌掲載時には実はルビが振ってあったのですね。それが「なぜか」単行本化された際にルビが無くなってしまったため、週刊誌を読んでいた人以外には読み方が謎になってしまったというわけです。

次に改訂版で「神技”的”ディフェンス」が「神技ディフェンス」に変更になったことについてですが、先ほど述べたように、神技という言葉は元々「神業”的” 」というニュアンスを含んでいるため、そこにさらに「的」を付けるとくどくなってしまうということなのでしょう。

なので日本語的、文法的には一応「神技ディフェンス」の方が正しいということになり、おそらく改訂版を出す際に、そのあたりに細かい人がいてw 改変したのではないかと推測したのですがいかがでしょうか?ちなみにアニメ版では「かみわざディフェンス」と発声していて、話がまたややこしくなっていますw

しかし、いずれにせよ、Twitterのリプにも数多くありましたが、やはりリアルタイムで読んでた世代には、いかに文法的に問題があっても、読み慣れた「神技的ディフェンス」の方がしっくり来ると思うのですよね。

私もこの文章を書いていて、当時、友人にパンチを打ってもらい、「神技的ディフェンス~!」と叫びながら「ぬ、抜けた~!」をやろうとしたものの、うまく避けきれずに顔面にパンチを食らってしまったことを思い出しましたw

まあ、何が言いたいかというと、この手のものには「ノスタルジー補正」 があるため、よほどのことが無い限り、人間は「前の方が良かった」と思ってしまうわけで、倫理的に問題があるものはともかく、多少文法的に難があるという程度なら、下手にいじるより、そのままにしておいた方が良いというのが私の個人的な考えです。

ということで、今回は多少ウンチク的な話になりましたが、皆様の参考になれば幸いです。

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