男坂完結

自己紹介雑記

男坂が完結しました。あの伝説の「未完」から数十年の時を経て、ついに完結に至ったことは、ただただ驚きでしかありません。

先日、阪神タイガースの38年ぶりの日本一が話題になりましたが、週刊少年ジャンプでの男坂の連載が終了したのが、まさにその阪神の前回優勝の年の春なので、連載開始時から考えると実に40年近い歳月をかけての完結ということになります。

ちなみにどうでもいいことですがw 私、前回の阪神優勝の時は大阪に住んでおりまして、リーグ優勝が決まってから数日間の大阪は本当にすごかったですね。街の飲み屋さんは「10円で飲み放題食べ放題」など実質タダ同然でしたし、道を歩いていると、おそらく大企業の重役であろう恰幅のいい紳士が「飲みに行こう」と北新地の高級クラブに連れて行ってくれて、「ワシは生きていて良かった!」と涙していました。いい時代、いい街だったと思います。

話を戻すと、男坂は車田正美先生自身が「この作品を描くために漫画家になった」と言うほど、情熱を傾けた作品でしたが、ご存じの通り約半年で打ち切り。理由としては「いわゆる学園番長ものというジャンルが時代に合わず読者の共感を得られなかった」などの点が挙げられているようですが、私は「男一匹ガキ大将」にリアルタイムで熱中していた世代なので、この男坂はリングにかけろと同等か、もしくはそれ以上に次週が楽しみだった作品だと言えます。

竜児と石松を足して二で割ったような菊川仁義や、剣崎を彷彿させる武島将などキャラも非常に魅力的でしたし、一つ一つのセリフも心にしみるものがありました。

また武島将がシカゴのドン・フォアマンを瞬殺した時は、本当に胸のすく思いがしたものです。また「地球の裏と表でシカゴが日本に敗れた」というラトーヤのセリフも良かったですね。とにかく、本当に面白い&好きだったのですよ。

ちなみに、リングにかけろなどのように「必殺技」が無かったことも不人気の理由の一つと言われていましたが、これなどは苦肉の策なのかもしれません・・・。

コミックス3巻の前書きで「読者の支持が得られればすぐにでも連載を再開したい」と述べているように、悔しさ、悲しさ、不甲斐なさなど、あの「未完」には車田先生の数々の思いが込められていたと思いますが、続く聖闘士星矢で世界的な大ヒットを飛ばすあたりは、つくづくすごい方だと敬服してしまいます。

で、男坂の方は2014年に「週プレNEWS」で電子版にて短期集中連載を再開、2017年には「少年ジャンプ+」に移籍して、電子版での連載後に紙のコミックスを発売という流れで、先日、2023年11月に完結を迎えました。

前回が「北の神威に会いに行く」というところで「未完」で終わったため、再開もここから。再開後のストーリー等については賛否両論あるようですが、なにせ短期打ち切り作品の続編、しかも何十年が経過してのものという、前代未聞と言ってもいい試みだけに、描き手はもちろん、読み手のセンスも要求されるものだと思いますので、ここでは言及しないことにします。

というより、少なくても私にとっては、誤解を招く言い方かもしれませんが、内容云々は些細なことで、「完結した」という事実自体が何より大きな意味を持っていると思うのです。

社会人一年生の時に「未完」で連載終了した大好きな作品が、還暦を過ぎてリタイアし、孫までいる年齢になってようやく完結した・・・これは本当に奇跡的なことで、うまく表現できませんが、何か自分の人生の一つのけじめを付けてもらったような気分なのでした。

自分自身が、何かをするとすぐに疲れてしまい、若い頃と同じようにはいかないということを実感するようになった今、70歳近い車田先生がこの作品を完結させるのは、体力、知力ともに本当に大変だったと思います。心よりお疲れ様でした、そしてありがとうございましたと言わせていただきます。

ただ一つ欲を言えば、長期のブランクがあっただけに、多少キャラの容姿や性格が変化するのはやむを得ないとは思うものの、いくら何でもキボウは少し変わりすぎでは・・・。まあ、最後の最後で彼の本名が明らかになったので、その辺は目を瞑ることにしましょうかw

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