ジーザス・クライスト(その1)

リングにかけろ1

車田先生自身が「最大のスランプ」と公言する阿修羅編。その後半では早く次のプロ編を描きたかったのか、伏線と思われる箇所が散見されます。

例えば剣崎と阿修羅の闇法師との一戦、剣崎は「来年は世界チャンピオンになる」と具体的な時期にまで言及していますし、闇法師も「プロのライセンスもとっておらんガキが・・・」などと、闘いの最中にもかかわらず、妙に現実的な話をしています。

その阿修羅編が終わると、剣崎は前言通り特例でプロライセンスを取得。初戦が世界タイトルマッチという、現実では仕組み上、絶対にあり得ない展開ですが、その対戦相手、チャンピオンのジーザス・クライストを一目見ようと、空港には6万人を超えるファンが詰めかけたそうです。

6万人・・・十二神戦の70万人や日米決戦の10万人には及びませんが、試合でもないのに、一体どこにこれだけのジーザスファンがいたんだろうと不思議に思ってしまいますねw

さて、そのジーザスの記者会見。なかなか良いことを言っています。「金では買えないものがこの世には三つある。生命と愛と、そして・・・チャンピオンベルトだ」。連載当時は素直に感動したものですが、後になると、世界ランカーを子飼いにして、チャンピオンの座が安泰な人に言われてもなあ・・・などと、ちょっと穿ったことも考えてしまいました。

まあ、それはさておき、剣崎は「ちょっとした軍隊でも通れない」と言われるほどの世界ランカー10人のガードを易々と突破してジーザスの部屋に侵入。有名な「かわいいジャパニーズメイドでごんす」(改訂版では「ござんす」)の名言と共にパンチを繰り出し、ジーザスのサングラスを跳ね飛ばしました。

ううむ、これも後から考えるとなのですが、わざわざこれをするために、暴行傷害や不法侵入の罪に問われるかもしれない危険を冒すとは・・・。ジーザスから「金持ちの坊ちゃんにボクシングの厳しさを教えてやる」と言われて、よほど腹が立っていたのでしょうか?まあ、いざとなれば剣崎コンツェルンが揉み消すのでしょうが、本当に剣崎君はいつもやりたい放題ですw

タイトルマッチ当日は剣崎の誕生日でして、誕生パーティーの後、試合会場に直行するスケジュール。すごいです。これも前代未聞でしょう。で、その誕生パーティーに剣崎は婚約者・三条加奈子を伴って登場。加奈ちゃん、めちゃくちゃ久しぶりです。連載時期で言うと約4年ぶり。とっても美人になってますね。

本来なら、幸せ一杯の婚約者お披露目となるはずでしたが、実際に行われたのは「公開処刑」。「オレはこの女と結婚しない」でした。

さすがにこれは鬼畜過ぎませんか?中には、「おそらく竜児に気があるであろう加奈ちゃんのことを気遣って故意にやったのでは?」「歴戦のダメージで身体がボロボロなため、結婚しても加奈ちゃんを幸せに出来ないから敢えて突き放した」など剣崎を擁護する意見もあるようですが、いずれにせよ、何もテレビカメラの前で婚約破棄をしなくても・・・。普通の女性なら、トラウマどころか自殺ものでしょう。ただ実際、こんなことをされても終始表情を全く変えない加奈ちゃんは、ある意味剣崎以上に肝が据わっているなあと。これで高校1年生(多分)とは本当に恐れ入ります。

ということで長くなったので、次回、剣崎VS石松からタイトルマッチ本戦へと続きます。

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