英才教育

自己紹介

最近はそうでもなくなりましたが、以前は本当によく漫画を読みました。というより、読まされました。

私には13歳年の離れた姉がいるのですが、彼女は漫画家志望でして、「マーガレット」や「少女フレンド」などの新人賞に応募して佳作に入選するくらいの実力は有していました。

残念ながら商業誌デビューはかなわなかったわけですが、ある程度自分の才能に限界を感じていたのでしょう。弟に夢を継がそうと、私に漫画の英才教育を施し始めたのです。

そんなわけで、私が物心ついた時には、我が家には前述の少女漫画誌の他に、「少年サンデー」「少年マガジン」「ぼくら」「冒険王」などありとあらゆる漫画雑誌が置いてありまして、姉は「読め!読むのじゃ!」とばかりに強制的に私にそれらを読まそうとします。

中でも姉の一番のお気に入りは「ジャングル大帝」で、「これが世界最高の漫画だ!こういう漫画を描けるようになれ!」と、何十回何百回、それこそセリフをソラで言えるほどに何遍も読まされました。

そして小学校に上がる頃にはペンを握らされ、今度は描く練習が始まります。まずは模写から。左側に例のジャングル大帝のレオの絵を置き、「これを真似て描いてみろ」と言われてペンで画用紙に描いていくのですが、出来上がったものは、もはや何の動物か分からない代物でした。そう、私には絵の才能が壊滅的に無かったのです。

自分で言うのも何ですけれども、勉強やスポーツはそれなりに出来たのですよ。音楽や工作なども特に苦手ではありませんでした。ただ皮肉なことに絵だけは全くダメだったのですね。そんな私に愛想を尽かしたのか、小学校も高学年になる頃には、もう姉は「漫画家になれ」とは言わなくなりましたw

しかし、三つ子の魂百までといいますか、物心ついた時から漫画を読んでいた(読まされていた)私は、いかに姉が見放したとはいえ、もはや漫画無しではいられません。いつしか自発的に漫画雑誌を買い求めるようになっていました。

まだ「漫画を読むとバカになる」などという声もあった時代。「家で漫画を読ませてもらえなかった」 同世代の友人も多い中で、好き放題漫画を読めた私は、ある意味、姉に感謝しなければならないのかもしれません。そんな幼少期があればこそ、今このブログをやっているような気がします。

ちなみにそろそろ後期高齢者の仲間入りをする姉の現在の最大の悩みは、「生きているうちに『ガラスの仮面』の最終回を読めるかどうか不安になってきた」ことだそうですw

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